講談社・メディアドゥ
新しい本寄付講座

第一回SFプロトタイピングWS 成果レポート

10月16日(日)に第一回SFプロトタイピングWSが開催されました。

本日は、渡邉英徳教授と19名の参加者で行われました。
WSでは、まずゲスト講師である大澤博隆先生・宮本道人先生より、SFプロトタイピングについての講義を受けました。次に、A〜Dの4チームに分かれて1時間10分のフリーディスカッションをしました。
グループディスカッション後の報告会では、いずれのチームもとても楽しく自由な議論が進められたことが共有されました。

以下に各チームのレポートをまとめます。

Aチーム


講師: 大澤博隆先生
構成員:平澤彰悟
(渡邉研)、hao cao(渡邉研)、Shuto Takashita(制作展)、柳 与志夫先生(寄附講座教授)


活用したツール:

  • 議論及びアーカイブ;Miro

  • 連絡、コミュニケーション;Slack


本日の議論の要点:

  • 「本」とはなにか。本を構成している要素や特徴をMiroを用いて出し合った。

  • 意見を出し合う中で「知識の固定化」「知のアーカイブ」の2つのキーワードがでた。

  • 議論の中で、現在の「本」にはマルチメディア性とインタラクティブ性が足りていないという指摘がでた。

  • 欠損のない完璧な神様のような知のアーカイブが今後の本の形となるのか、またそういったものができた時の多様性はどうなるかなどの議論がなされた。


チームA 会議中のメモ


Bチーム


講師:樋口恭介先生

構成員:大井将生(渡邉研)、中村健太郎(渡邉研)、周寧(渡邉研)、

    原田真喜子(渡邉研)、中橋さん(制作展)、冨倉由樹央(講談社)


活用したツール:

  • 議論及びアーカイブ;Google ドキュメント

  • 連絡、コミュニケーション;Discord


本日の議論の要点

  • 自己紹介では樋口先生の助言により、各自のバックグラウンド(できること)及びこのWSの参加動機(やりたいこと)を交えて各自がアイデンティティを共有した。

  • 自己紹介のトピックをもとに自由に議論を開始し、SFプロトタイピングを行った。本日はガジェット設定のための土台として、各自の議論を繋げて拡散させるフェーズであった。

  • 多様な専門、属性を持つ参加者が一堂に会したチームBであったが、それぞれの描くSF×本に共通していたのは「セレンディピティ」であった。

  • 今回チームBで出た多様でユニークな論点の中でも、今後の議論の中核に位置付けられそうなトピックは以下の点である。

  • 本そのものではなく、それを取り巻く空間や物体である「本棚」に着目する。

  • 「本棚的な何か」を街、都市機能に拡張させる。

  • 個人としての読書体験でなく、社会や他者との繋がりを考える


今後のスケジュール:

  • Discordに雑談部屋、質問部屋および各自の制作部屋を作成する

  • 制作部屋で以下を各自で検討・制作する

    • ガジェット/サービス名と概要
    • それにまつわるシーン(400字程度の1シーン)
補足:
        WSショップ後もDiscordにて樋口先生がユニークな話題をたくさん展開してくださり、アイデアダンプが行われている。


Cチーム 


講師:宮本道人先生

構成員:康崇卓(渡邉研)、濱津すみれ(筑波大)、浦田さん(制作展)、福島幸宏先生(東大)、小松尚平(渡邉研)


活用したツール:

  • 議論及びアーカイブ;Google ドキュメント

  • 連絡、コミュニケーション;Discord


本日の議論の要点

  • 自己紹介では宮本先生の助言により、他メンバーとの共通単語を見つけるため(今後のWSの材料として共通項を見出すため)、紹介の際に専門・趣味について含めた自己紹介をした。

  • 2050年の本をテーマに、思いついたテキストを記載した。その後、その文章をベースにそれぞれが紹介を行った。そこからそれぞれのアイデアについて更に意見をもらうためのディスカッションを行った。

  • 宮本先生と相談し、本班のテーマを選定するためになかなか聞かないアイデアをあえて選ぼうと、「人以外に向けての本」に決定した。

  • その他のアイデアとしては、以下のアイデアがあった。1個目はなかなか見ないアイデアだと宮本先生から評価を受けた。

  • 卒論をこれまで書いてきた人の頑張りやアドバイスが物語になる本

  • 本の中の主人公として、体験できる本

  • 味(など五感で体験)のする本


今後のスケジュール:

  • Discordに一般部屋、雑談部屋を作成し、議論予定

  • 制作部屋で以下を各自で検討する

    • 2050年に成立する未来の技術のアイデア
    • 関連単語


Dチーム 

講師:渡邉英徳先生

構成員:

金甫榮(渡邉研)、 ヤン ケビン(渡邉研)、 柴田さん(制作展)、 山口温大(渡邉研)、 藤井喜久(講談社)


活用したツール:

  • 議論及びアーカイブ:Miro

  • 連絡、コミュニケーション:Slack


本日の議論の要点

  • 簡単な自己紹介にて各自のアイデンティティを共有した。

  • それぞれ興味持っているSFエピソードまたはアイディアを共有しあった。渡邉教授によるアイディアの共通点または拡張可能性の提示によって、発散的だったアイディアの議論に方向性が見られた。

  • 大変盛り上がった結果、大量のアイディアがmiroの共有画面上に現れた。体験型とインストール型、個人と全体、コンテンツの内容自身とその意義、といった様々な角度から未来の本の可能性を提示できた。(面白いアイディアの一つに、読めば必ず女性のホルモンバランスが整えるという「機能」を持つ本というものがあった。)

  • 成果物の形を決めずに、それぞれのメンバーが「1つの成果物のタイトルを考える」という宿題を出したことで1回目のディスカッションを終えた。もちろんゴールは作品であるため、タイトルだけでなく表現の仕方も合わせて提示する必要がある。そして、未来の人類の生き方や価値観は参加者全員アイディアの中で1つ共通の軸でもあり、「50年後の社会に生きる人の一日」という1つ踏み込んだ内容も含まれている。

今後のスケジュール:

  • Slack上にてそれぞれのアイディア用チャンネルを作る予定


チームDのMiro